学校法人北都健勝学園
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IrTeache 's Voice■半側空間無視の代償的訓練法の検証と開発■低周波刺激による嚥下機能改善の検証■声量と声の高さが最長発声持続時間に及ぼす影響■顔面皮膚への水刺激による嚥下の誘発について■健康高齢者における摂食嚥下機能トレーニングの効果について■舌骨上筋群の効果的なトレーニング方法■書字障害を呈する方の文字筆記の書き順や筆圧の分析■鏡を見ながら食べることによる咀嚼回数と食事時間への影響YOSHNORI OODAIRA根拠に根ざした言語聴覚療法をめざして言語聴覚士(ST)はその名の通り、言語や聴覚に困難をかかえる人を支援するリハビリテーション専門職です。一口に言語聴覚の障害といっても多種多様です。小児では、構音障害(発音の誤り)や吃音、言語発達の遅れがよくみられます。構音障害はことばの教室で対応していますが、STが訓練を行なうことも珍しくありません。吃音はほとんどが4歳までに発症し、多くは自然治癒します。しかし、一部は生涯続きます。成人の1%程度は吃音に悩んでいるのです。また、小学生のうち約10%の子どもが発達障害をもっている可能性が指摘されており、その多くが言語発達にも問題をかかえています。一方、成人では、脳卒中後に現れる障害として、失語症や構音障害、高次脳機能障害があります。失語症は聞く・話す・読む・書く、全てが困難となり、構音障害では摂食嚥下障害がしばしば合併します。高次脳機能障害は、記憶などの認知機能が障害されるものです。これら摂食嚥下や高次脳機能に障害をもつ人のリハビリを行なうのもSTです。小児、成人に共通するのは聴覚の問題です。子どもでは言語発達に問題が生じますし、成人では生活全般に支障をきたします。特に成人の難聴は、認知症の発症に影響を及ぼす制御可能な因子のうち最大の要因であることが証明され、世界的に注目されています。本コースでは、根拠に基づく科学的なリハビリを実践し、学術研究を行ない、社会に貢献する言語聴覚士の養成を目指しています。コース長 大平 芳則主として言語聴覚障害をもつ患者に対し本コースは、言語や聴覚、高次脳機能、発達、飲み込みや食べることの障害をもつ対象児・者を広く支援できる人材を育成します。臨床における幅広い知識と専門的なコミュニケーション技能をもって、対象児・者の幸せを考えることができ、生活の質の向上や生きるよろこびに援助できることを目的とします。本コースでは、多くの選択科目を取得することで、修了時に言語聴覚士の国家試験受験資格も取得可能です。詳細についてはお問い合わせください。1.臨床現場において、対象者の全人的な観点から、多職種と連携してQOLの向上に寄与できること、また地域包括ケアシステムなど変化する社会的ニーズに的確に対応し、率先していける、より高度な医療従事者。2.種々の訓練手技などのエビデンスを構築する臨床を行うことができ、また生理学的基盤から臨床を支える基礎研究も行える教育・研究者。養成する人材像主な研究テーマ(例)13 | Niigata University of Rehabilitation国家試験受験資格取得 言語聴覚士言語聴覚障害コース心に寄り添い、人々の幸せを支援したい。07

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